一般的に、上級者同士の対戦においては
この押し引きの精度が差を分けるとまで言われています。
つまり麻雀において「押し引き」は、とーっても重要な位置を占めているということですね。
では、重要性を理解したうえで
押し引きの判断をどのように下すべきか 考えていきます。
基本的に押し引きは
リターン>リスク なら、
押し
リターン<リスク なら、
引き
となります。
したがって、押し引きの判断にはリターンとリスクの評価が必要です。
評価し比較すべきリターンやリスクの対象は、主に5つあります。
1.自分の打点
2.自分の手のアガリやすさ
3.(推測される)相手の打点
4.攻めた場合の、相手への振り込み危険度
5.守った場合の、相手への振り込み危険度(=守り切れるか)
1・2はリターンの評価、3・4・5はリスクの評価です。
以下、1~5の説明です。
1:自分の
打点が高ければ、リターンも大きいものとなります。
2:アガリやすければ、
リターンも得やすくなります。
シャンテン数、受け入れ枚数、最終的な待ちの形が重要です。
3:相手の打点評価は困難なことが多いです。
ただ相手が親であったり、自分からドラが見えない場合、
相手の平均打点は高くなり、リスクも大きくなります。
4:相手の攻めに対してリターンを獲得しにいく場合、
切る牌によって危険度(=リスクの大きさ)が変わります。
よって、攻める際に必要なリターンの大きさも変わってきます。
5:守っても必ず振り込みがなくなるとは言えない場合があります。
安全牌が少なければ、攻めても守ってもリスクの差は小さいので攻め有利となります。
なのでオリた場合、どの程度守り切れるかどうかを判断する必要があります。
今回は抽象的な議論が多く、少し中途半端だったかと思います。
次回は具体的なケースを取り扱っていきたいと思います。
講座のまとめ
リターン>リスク ⇒ 攻め
リターン<リスク ⇒ 守り
[参考:ビギナーズラック]
補足:
失点評価において、ベタオリ時にツモられた際の失点も評価すべき。
と、ご指摘がありました。
今回の講座では
リスクとリターンを比較して押し引きを判断する、ということがテーマであったため、
ベタオリ時の被ツモ率×被ツモ失点
攻めた際の被ツモ率×被ツモ失点
の差は小さく、評価するのは困難であると判断したため、記述いたしませんでした。
ただ厳密に判断する際は、
「攻めたことによって自分がアガり、相手にツモられることを防いだ。」
ことによってメリットが生じたケースも考慮しなければ、なりません。
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この記事を基準に攻防判断を行うと正しい判断より守備よりになってしまいます。
正しくは、ベタオリ等の行動を取った場合における被ツモ失点を考慮する必要があります。
攻防判断はそれぞれの行動を取った場合の期待値の差によって行うものです。
記事で検討されているのは攻撃 (押し) 行動の期待値と、守備 (引き) 行動の期待値のうち些末な部分です。
守備行動の得点要因は無視できます (錯和収入、(偶然) テンパイ流局等、確率が非常に小さく点数は大きくないため) ので、失点のみを評価すれば十分ということになります。
そして、失点評価において最も重要なのはベタオリ失敗における放銃ではなく被ツモによる支出です。